ゲロゲロ通信
GEROGERO
スイミングで自律神経を整えて「体調管理」シリーズ55
スイミングで自律神経を整えて「体調管理」
年末にかけて何かと忙しくなり、体調も崩れがちという人が少なくありません。その原因の一つに「自律神経の乱れ」が挙げられます。自律神経が乱れると心身のバランスを崩し、頭痛やめまい、息苦しさ、腹痛などさまざまな症状も表れやすくなります。そこで、自律神経の乱れを防ぐには“適度な運動も効果がある”といわれています。中でもスイミングは自律神経を整え、精神的あるいは身体的ストレスなどから来る不調を改善する働きが期待できるスポーツです。今回はスイミングで得られる効果の一つ、「自律神経を整える」働きについて考えてみました。
自律神経のことをもっと知ろう!
スイミングは自律神経を整えることのできるスポーツの一つです。スイミングと自律神経のかかわりをお話しする前に、自律神経についてまず、調べてみました。
自律神経とはその名の通り、自分の意思では自由にできない自動的に働く、血圧や呼吸、発汗などの体の機能を調整する神経のことだそうです。脳にある視床下部(ししょうかぶ)から脊髄を通り、全身に張り巡らされている神経で、自律神経の働きは視床下部でコントロールされているようです。
その自律神経には「交感神経」と「副交感神経」の2種類あります。
全ての臓器は交感神経と副交感神経の支配を受け、交感神経がアクセル、副交感神経がブレーキの役割を果たしていると例えられることが多いようです。
交感神経の方は活動するときに働く神経だといえ、一方の副交感神経は休息やリラックスをするときに働く神経と考えられています。日中は交感神経が、休息や睡眠に向かう夜は副交感神経が優位になるそうで、2つの神経が交互に働くことで身体を調整しているようです。そして、この2種類の神経がバランスよく働くことで、私たちの身体と心の健康が保たれているといわれています。
しかし、夜更かししたり、ストレスが多かったり、多忙になったりすると、自律神経のバランスは乱れやすくなります。よくいわれるのは、ストレスを抱えていると交感神経が過度に働き、緊張やイライラしやすくなり、反対に副交感神経の働きが抑えられて睡眠の質の低下や疲労感などといった不調が現れてきます。
とくに、これから年末にかけては多忙となり、自律神経の乱れが起こりがちなのです。加えて、冬の寒暖差には要注意で、寒暖差が大きくなると、エネルギーも消耗しやすくなり、このことでも自律神経のバランスの乱れにつながるともいわれています。
スイミングで自立神経の働きを整えよう!
そんな乱れた自律神経機能を改善する方法として“適度な運動”が推奨され、なかでもスイミングはとても有効な手段なのです。
注目点は以下。
・水中で行う運動
・有酸素運動
・全身運動
スイミングには自律神経の乱れを改善するために必要な要素を多く含んでいます。
とくに陸上ではなく、水中でする運動には大きなメリットがあります。例えば、水中に潜ることで陸上とは違い、深く呼吸をする必要があります。深く呼吸をすることによって、自律神経の中でもリラックスしたときに働く副交感神経が活発に働くようになるといわれています。また、水中で胸式呼吸から腹式呼吸に変化することも副交感神経が働くため、自律神経を整えることに結びつくといってもいいかもしれません。スイミングが全身運動であるということも見逃せません。全身の関節などを動かすことでも呼吸が深くなることに結びついているからです。
水中では浮力によって関節への負荷が減るのも大きなメリットです。
水温は約30度〜31度と保たれていますが、気温と水温では体温の変化は水温の方がはるかに影響を受けるといわれています。というのも、体温調節が必要な環境で運動することで、落ち込んでいた自律神経の体温調節の働きを活発化させられるからだそうです。
また、スイミングで得られるリラック感も自律神経を整えることに役立っているともいえます。
スイミングを行うことで、自律神経のバランスを整えたり、副交感神経を優位に働かせたりすることができる理由が少しおわかりいただけたと思います。
現代社会は日常生活を送るうえで交感神経が優位に働いてしまいやすいという特徴があります。忙しい現代社会での生活を送る人にはピッタリの運動がスイミングであるといえるかもしれませんね。
自律神経を整えるスイミング後の睡眠
スイミングは全身を使う有酸素運動で、身体を十分に動かすことで疲労感をともなうかもしれませんが、同時に質の高い睡眠を促すといわれています。
前述させていただいたように水中での運動には利点がいくつもあって、心拍数を抑えた状態で行えるため身体はストレスを感じにくくなるともいわれ、リラックスした状態でスイミングができれば、睡眠の質を向上させる効果も期待できそうです。
そのため、スイミング後は良質の睡眠が生まれ、自律神経を整えるのにも役立つはずです。また、定期的にスイミングを行うことで、熟睡(良質の睡眠)をサポートことにもつながります。
スイミングをすることで自律神経だけでなく睡眠も整えられる、相互に良い影響があるといえるのではないでしょうか。
冬のスイミングの注意点
最後に、注意したいのは、冬のスイミング後のケアです。屋内では確かに温かい環境にありますが、一歩、外に出ると冷たい冬の空気にさらされます。そこで、ケアしっかり行ってください。
①健康維持、体力アップ目指そう!
冬のスイミングは、運動不足解消や体力維持、アップも兼ねて行いたいもの。ただ、無理はせず、自分のペースで行いましょう。
②準備運動はしっかりと!
スイミングの前だけでなく、運動をした後のストレッチなどのクールダウンは大切です。クールダウンすることで筋肉疲労などが軽減されます。終わった後にもしっかり体操を行いましょう。
③タオルでケアしよう!
泳いだ後は風邪を引かないように注意してください。屋内は温かでも一歩外に出れば、冬です。そのため、風邪をひきやすい人はプールから上がったら、濡れた髪の毛や体を乾いたタオルでしっかり拭きましょう。濡れたまま放置していると、風邪を引く原因にもなります。冬なので、暖かい恰好を心がけ、ニット帽などを活用し、体だけでなく、髪も冷たい空気に触れないようにして注意してください。
④水分補給忘れずに!
冬でも水分補給は重要です。飲み物は冷たいものを避けて、常温か温かい物がおすすめです。とくに、寒い冬はお白湯も体にやさしくておすすめです。水分補給はプールに入る前も、プールから入った後も心がけましょう。
⑤手洗い&うがいもこまめに!
冬は風邪も引きやすく、泳ぐ前も泳いだ後も、手洗いやうがいは風邪予防にもなるので、しっかりとやりたいものです。
⑥体調が悪ければ、泳がないこと!
体調管理は万全ですか?プールに入る前に熱があったり、体調不良だったりした場合は、絶対に泳がないことです。体調万全であることが大前提です。
⑦マナーが大切!
マナーを守り、皆で楽しくプールを利用してください。
さぁ、この冬もレッツ・スイミング!