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2024.04.30 コラム

水の事故が増える季節 水の流れに気を付けて 事故防止を心がけましょう!シリーズ48

水の事故が増える季節
水の流れに気を付けて
事故防止を心がけましょう!


 これからの季節、気をつけたいのが「水難事故」です。水の事故は一つ間違えれば、命に関わる危険性があります。海や川などに出掛ける前には安全対策にも心がけ、天候にも留意したいものです。水に入る場合は油断せず、まわりの状況などもしっかり確認しましょう。また、スイミングスクールなどでは水難事故などに対して、安全対策などを指導しているところもあります。そして、水の事故を防ぐポイントはしっかり身につけておきたいものです。


水の事故は命に関わる危険性あり!
 
 警察庁生活安全局生活安全企画課の調べによると、昨年令和5年夏期(7~8月の2か月間)における水難事故発生件数は453件で、水難者は568人でした。このうち死者・行方不明者は236人。水難者568人について中学生以下は106人(18.7%)を占めています。発生した場所別にみますと、海が314人(55.3%)、河川 が203人(35.7%)。うち、水遊びでの事故は160人(28.2%)、魚とり・釣りは 78人(13.7%)水泳 は69人(12.1%)となっています。


「水の事故」防止対策について

 警察庁生活安全局生活安全企画課によれば、「水難を未然に防ぐためには海や河川など、それぞれの自然環境の特徴を理解し、 水難につながりやすい危険な場所、危険な行為などを知ることも重要だ」と指摘しています。

  (1)危険箇所を知ることが重要


 魚とり・釣りの場面では、転落などのおそれがある場所に要注意。また、水泳や水遊びでは水(海)藻が繁茂している場所、水温の変化や水流の激しい場所、深みのある場所などは危険で、近づかないようにしたい。また、そういう場所があれば、子どもを近づけないようにしてください。

(2)油断大敵、ひざ下でも危険度は大!
 川や海の水はひざ下の水でも、足を取られたり、気が付いたら流されたりすることもあります。油断すると、大事故につながることもありますので、油断は禁物です。

(3)天候は変わりやすいので要注意
 海や川に行くときには、事前に気象情報をしっかり調べておくようにしたい。晴れていても、時として風雨や落雷などの天候に見舞われることがあるので、空模様もしっかり観察してください。天候不良時には河川の増水のおそれがあるので、気をつけましょう。海においては「天候の変化や波の高さに注意を払い、海岸の地形や沖合で台風が発生しているなどにより、離岸流や高波が発生するおそれが高いときは海に入らない」ようにと、警察などが呼びかけています。

(4)ライフジャケットの活用


 釣りやボートなどで水辺に行くときは、ライフジャケットの着用を忘れずに。

(5)危険区域には立ち入らない
 遊泳時などの安全確保のため、掲示板、標識等により「危険区域」と標示された区域内には絶対に立ち入らないことです。また、農業用用水路も不用意に近づかないように注意してください。

(6)保護者等が付添うこと
 子どもの水難事故防止のため、子ども一人では水遊びをさせないこと。また、子どもたちだけの水遊びは避け、保護者などがしっかり付き添うことが重要です。


(7)目的地は知らせておくこと
 川や海に行く場合、家族や友人・仲間など、周りの人には目的地や帰宅時間を伝えておくようにしたいもの。その時間に帰って来なければ、捜索してもらえるようにしたいものです。また、定期的に連絡するなどして、「安全であること」を伝えるのも一つです。もし万が一、水難事故が起こってしまった時には、早く気づいてもらうきっかけとなり、救助要請も迅速にでき、助かる可能性も高いからです。

(8)携帯電話など連絡の確保を
 水没しても使えるように、携帯電話は防水袋に入れるようにするなど、一工夫しておくことも重要です。

(9)体調は万全であるべし
 体調が悪いときは無理をしないことが大前提です。体調が悪いときに水に入るのは危険この上ない行為です。自身の体調をしっかり把握して、疲労や睡眠不足を感じる場合などは、決して無理しないようにしてください。

命を守る泳ぎを身につけたい!
 「備えあれば憂いなし」、日々の訓練がなされていれば、いざという時に役立つはずです。そこで、注目したいのが「着泳法(着衣での泳ぎ方)」、「背浮き」などです。

着衣水泳—着衣での泳ぎ方
 水害時では、衣服を着たまま水に入ることになるかもしれません。また、水の中に落ちることもあります。泳ぎに自信がある人でも、衣服で水中に入ると、衣服自体がすごく重くなり、身動きができなくなり、水の流れに引っ張られやすくなります。怖いのは、衣服のままだとより体の自由が利かなくなり、うまく泳げず、どんどん体力を消耗し、多くの人がパニック状態になってしまいがちです。
 「着衣泳訓練」では衣服を着たまま、水に入った時の対処法を学びます。
 そして、着衣で水難に遭遇した場合は、必ずしも泳ぐ必要はないといわれています。無理して泳いで、体力を使うと溺れることもあるので、「背浮き」で呼吸を確保しながら、救助を待つことを指導しているところもあります。

「背浮き」を覚えよう
 着衣のまま仰向(あおむ)けになって浮かぶのが「背浮き」という方法です。適切に行えば長時間浮き続けることができるので、救助される可能性が高くなるので、ぜひ、覚えておきたいものです。着衣の状態で水に落ちた場合は、服を脱いだり、靴を脱いだりしなくてもいいのがこの背浮きです。逆に衣服や靴を履いていると、衣類などに含んでいる空気によって浮力を得ることができるそうです。着衣で水に落ちた場合は、速やかに「背浮き」の体勢をとりましょう。
両手で水をかきながら、体が水面に対して水平になるように体を浮かせる体勢です。
②仰向けになり、鼻と口が水面から出たら、大の字の体勢になり、ここで息を吐くといいそうです。あまり動かないで、じっとしていることも大切です。

ペットボトルが役立つ!
 川や海にいく時は、空のペットボトル(500ml以上、できれば1リットル以上)が1本あれば、役立つといわれています。たとえば、ペットボトルの浮力によって、背浮きの体制が安定し、体力の消耗も抑えて浮いていられるという意見もあります。
 また、溺れている人がいれば、ヒモにペットボトルをくくりつけて投げれば、溺れている人が手にでき、引き寄せることもできるかもしれません。ペットボトルは浮き輪がわりにもなり、役立ちます。ときには、スーパーの袋でも投げてあげると助かる可能性があるといわれています。というのも、スーパーの袋に空気が入れば、一時的でも浮き輪の役割を果たすかもしれないからです。

 これから水が恋しくなる季節です。また、水難事故も増える季節です。しっかり、水難事故対策をして、この夏もエンジョイしてください。

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