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2023.04.28 コラム

セーフティ・スイミング 他人事ではない「水難事故」 幼い子どもには目を離さないで!~シリーズ36

セーフティ・スイミング 他人事ではない「水難事故」幼い子どもには目を離さないで!

 これから夏に向けてとくに注意したいのが、水難事故です。楽しいはずの水泳や水遊びも油断をすれば、水難事故につながる危険性があります。そこで、安全に留意しながら、水遊びや水泳をしてもらいたいものです。今回は水難事故のなかでも身近なプールでの水難事故防止について考えてみました。


ルールを守って安全に利用したいプール

 警察庁の令和4年のにおける水難の概況によれば、プールでの水難者数は水難事故の0.9%でした。数字こそ高くないものの、プールは身近でスイミングスクールや学校などでも利用する場所です。そして、今年に入って小さな子どもがプールで亡くなるという事故が起きています。これから夏に向けてプールに行く機会が増えますが、大自然の海や川と同じようにプールも絶対に安全とは言いきれません。水の中にいれば、プールでも海でも川でも水難事故の危険性はあるからです。何事も油断は禁物です。プールにおいてもしっかりとルールを守り、安全を確認した上で入るようにしましょう。

 

プールで溺れる「溺水」には要注意!


 人が溺れるシーンは水中で暴れているシーンを連想しがちですが、実際には体が動かなかったり、声が出せなかったり、そのまま水底に沈んでいくこともあります。また、溺れるのはある程度、水深があるところと思いがちですが、実際には水深20 cm、30cm程度でも溺水は起こりますので、注意してください。これまでの水難事故でも幼稚園児が水深20cmのところで溺れた事故がありました。概念にとらわれず、どんな状況でも水難事故は起こります。


プールサイドの飛び込みは危険!
 プールサイドからの飛び込みを禁じている施設も多いようです。飛び込みは一つ間違えば、プールの底や壁面に強打したり、あるいは泳いでいる人やプールの中にいる人に当たったりする可能性があり、非常に危険です。

プールの排水溝には要注意!
 プールには水を循環させるための排水溝があります。この排水溝に手や足などが吸い込まれて溺れてしまうという事故も起こっています。近年、吸い込み事故が起こらないように、装備などを設置しているところもありますが、プールに入る際は排水溝に近づかないように注意しましょう。

走るのはNG!転倒にも要注意!
 想像以上に危ないのが、プールサイドでの転倒事故です。というのも、プールサイドはタイルやコンクリートでできているところが多く、プールの出入りで床が濡れていることも多々あります。そのため、滑りやすくもなっています。そんなプールサイドを走ることは転倒して大きな怪我にもつながりかねません。そのため、プールサイドを走ることはマナー違反なのです。


気になるプールの監視体勢

 救助について、「10秒間で利用者の異変に気付き、その後20秒で適切な救助行動を取ることが大切」という言葉があるといいます。つまり、1秒でも早く利用者の異変に気づくことが重要で、その後、1秒でも早く対処することが救命にもつながるというわけです。プールで溺れる事故が起こるたびに、プールの監視の重要性について大いに考えさせられます。

死角をなくし、監視をしっかりと!
 大切な命を守るためには、「監視の重要性」が問われます。素早く異変に気づくには、死角をなくことも大切です。

幼い子どもからは目を離さないこと!
 とくに、幼い子どもや泳げない子どもには注意してください。浮き輪などの浮き具を身につけたり、持っていたりしても、何かの弾みではずれてしますことがあります。浮き具がなくなると、溺れてしまう事故が起こりやすくなります。浮き具があるからと安心するのも危険です。どんな場合も、監視する見守りの視線をゆるめないことです。子どもからは目を離さず、また、すぐに救助できる距離にいたいものです。

異変に早く気づくこと!
 また、溺れた人を早く察知することも重要です。水中で動かず同じ場所にとどまっていたり、顔や体が水中につかったままだったり、潜ったまま浮上してこなかったりすれば、即、救助に向かってください。

救助は時間との戦い!
 水難事故が発生したら、周りの人たちと協力しながら、素早く溺れた人をプールから引き揚げ、心肺蘇生を行ってください。同時に119番にも通報してください。

 

体調管理は万全ですか?

 多忙な日々を送る人も多いと思います。その合間にスイミングと考えている人もいると思いますが、スイミングにおいて寝不足や疲労はNGですし、体調も万全であることが重要です。そこで、重要になって来るのが自分自身で体調を管理する「セルフチェック」です。

【泳ぐ前の注意点】
①健康状態をチェックし、少しでも体調に異常があれば、プールはお休みしてください。また、睡眠不足や、疲れているときも同様です。
②空腹時や食事直後は入らないようにしましょう。
③飲酒後の水泳は絶対、NGです。
④水泳前にはトイレはすませましょう。
⑤水着や水泳帽などはきちんと着用しましょう。
⑥必ず「準備運動」を行いましょう。
⑦グループ(集団)で泳ぐ場合は、点呼(人数確認)をしましょう。

【泳ぐときの注意点】


①誰もいないところで一人では泳がず、コーチなど人がいるところで泳ぎましょう。
②長時間泳がないようにしましょう。無理せず、過信せず、適度な休憩を取りましょう。
③プールでは指導者や、監視員などの指示に従いましょう。
プールでのマナーを守りましょう。(騒がず、人の迷惑になる行為はしないでください)
グループはプールの中でも定期的に点呼(人数確認)をし、プールから上がった後にも必ず、点呼をとりましょう。

【休憩時の注意点】
長時間泳がず、定期的に休憩を取りましょう。
休憩時でも体の不調を感じたら、泳ぐのはやめましょう。
定期的に水分補給をしましょう。
タオルやシャツなどで体の保湿に務めましょう。

【スイミング後の注意点】
プールで泳いだ後だけでなく、運動をした後のストレッチなどのクールダウンは大切です。クールダウンすることで筋肉疲労などが軽減されます。
耳の中の水をとり、目を軽く洗い流し、うがいもしましょう。
シャワーを浴び、着替えましょう。

しっかりとルールを守り、安全を確保した上で、スイミングを楽しみましょう!

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