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2022.12.26 コラム

水難事故には気をつけて!不意に海や川に落ちたときはどうする?シリーズ32

水難事故には気をつけて!

不意に海や川に落ちたときはどうする?

 怖い自然災害はいつ襲ってくるか、わかりません。また、水難事故で死亡・行方不明になる人の6.2%が「通行中」という調査結果もあります。いつ何時、不意に海や川に落ちることもありえるということです。予期せぬことで、水難事故に巻き込まれた時はいかにすべきか、常日頃から考えておく必要があります。また、水難事故に遭った時に、冷静に行動するには日頃から緊急時に備えて、訓練をしておきたいものです。そこで、今回は水難事故に備えて、どんな訓練をしておけばいいのか、考えてみました。

 

 

水辺では重大事故に結びつきやすい!

 警察庁が調査した「令和3年における水難の概況」では、どんな時に水難の死亡・行方不明が起きているかをみますと、「魚とり・釣り中」が28.8%、「通行中」が6.2%、「水遊び中」が5.5%、「作業中」が5.0%、「水泳」が4.0%、そして、「その他」が50.5%です。意外にも「通行中」に不意の事故に巻き込まれやすいというのです。そのため、台風や大雨など自然災害時には「水辺に近づかないように」という警告が出されます。

 水の事故に巻き込まれないためには、水難事故につながりやすい危険な場所には近寄らず、興味本位で水辺に行くなど危険な行為も行わないようにしてください。また、天気予報などを確認し、川や海が天候不良の場合や、荒れることがわかった場合は、不用意に行くことはしないでください。一見、穏やかにみえることもありますが、上流の天候などによって大きく変化し、安全と思われるような場所でも上流で豪雨などが発生すると急激に増水し、水難事故につながる危険性が高まります。

 豪雨・台風などの時は、くれぐれも注意してください。そして、日々の天気予報にも関心をもってほしいと思います。

 

 

命を守る訓練は日頃からしておきましょう!

 「備えあれば憂いなし」という言葉があります。日々の訓練がなされていれば、いざという時にはうろたえず役立つはずです。そこで、注目したいのが「退水訓練」や「着衣での泳ぎ方」、「ホビング」などです。スイミングスクールでは、水難事故などに備えて、定期的に訓練をやっているところがあります。もしもの時には役立ちますので、ぜひ、参加してみてください。

 

退水訓練

水難事故や水害などから命を守るためには、一人ひとりが水害時において自ら判断し、適切な避難行動をとる能力を養う必要があるといわれています。そのためにも、水害や、それに対する避難のための知識や心構えを持つことが重要です。水害時や緊急時に備えての訓練が、耐水訓練です。

 

 

着衣での泳ぎ方

 水害時では、衣服を着たまま水に入ることになるかもしれません。泳ぎに自信がある人でも、衣服で水中に入ると、衣服自体がすごく重くなり、うまく身動きができず、水の流れに引っ張られやすくなります。怖いのは、衣服のままだとより体の自由が利かなくなり、うまく泳げず、どんどん体力を消耗し、多くの人がパニック状態になってしまいがちです。

 着衣泳訓練では衣服を着たまま、水に入った時の対処法を学びます。

 そして、着衣で水難に遭遇した場合は、必ずしも泳ぐ必要はないといわれています。無理して泳いで、体力を使うよりも、「背浮き」で呼吸を確保しながら、救助を待つことも重要のようです。だから、訓練では「浮いて待つ」ことを教えているところも少なくありません。

 

ペットボトルが役立つ!?

 川や海にいく時は、空のペットボトル(500ml以上)が1本あれば、役立つといわれています。

 たとえば、ペットボトルの浮力によって、背浮きの体制が安定し、体力の消耗も抑えて浮いていられるという声もあります。

 また、溺れている人がいれば、ヒモにペットボトルをくくりつけて投げれば、溺れている人が手にでき、引き寄せることもできるかもしれません。ペットボトルは浮き輪がわりにもなり、役立ちます。ときには、スーパーの袋でも投げてあげると助かる可能性があるといわれています。というのも、スーパーの袋に空気が入れば、一時的でも浮き輪の役割を果たすかもしれないからです。

 

 

ボビングを覚えよう

 「ボビング」というのは水の中に潜っては顔を出し、潜っては顔を出しの行動を繰り返しながら、呼吸や移動をする動作のことです。なぜ、ボビングをマスターするといいかといえば、正しい呼吸法が覚えられ、また、泳ぎながら息を吸うタイミングを知ることができるようです。ボビングができるようになれば、身長よりも深いプールでも落ち着いて移動できるようになるといわれています。

 ボビングの基本は鼻から息を吐くことです。鼻から吐いて、口から吸います。息を吐くことで肺が萎み、浮力がなくなっていき、その力で潜ることもできるようになります。といっても、肺にある全ての息を出し切る必要はなく、潜る前にいっぱい吸って、一定の量を細く長く吐くようにするといいようです。ちなみに、呼吸を確保するボビングという動作は、水難事故の防止のためにあるといわれています。

 

 

 

 

 

備えは万全でありたい!

 

ライフジャケットを着用

 海や川で活動する時には、できれば、ライフジャケットを着用したいものです。時には、海や川に転落した時にはこのライフジャケットの有無が生死を分けることになるかもしれません。そのため、ライフジャケットは日頃からしっかり点検し、加えて、正しく着用できるように訓練をしておきましょう。

 

 

目的地は知らせておきたい

 川や海に行く場合、家族や友人・仲間など、周りの人には目的地や帰宅時間を伝えておくといいでしょう。その時間に帰って来なければ、捜索してもらえるようにしたいものです。また、定期的に連絡するなどして、「安全であること」を伝えるのも一つです。もし万が一、水難事故が起こってしまった時には、早く気づいてもらうきっかけとなり、救助要請も迅速にでき、助かる可能性も高いからです。

 

 

携帯電話など連絡の確保を

 水没しても使えるように、携帯電話は防水袋に入れるようにするなど、一工夫しておきましょう。

 

 

もしもの時は118番・NET118

 海上保安庁では、海上における事故などの緊急通報用電話番号「118番」を運用しています。海上での事故で救助を求める際は携帯電話のGPS機能を「ON」にしてください。そのことで、正確な位置を受信することができるといいます。

 また、聴覚や発話に障がいのある人は、スマートフォンなどを使用した入力操作により、海上保安庁への緊急時の通報が可能となる「NET118」というサービスも運用しているそうです。

 

 

 

 

 

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