ゲロゲロ通信

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2022.05.30 コラム

60歳からのスイミングスクールシリーズ26

シリーズ 26:60歳からのスイミングスクール

 

「健康維持」や「仲間づくり」にもおすすめ。

高齢者でも安心して楽しめる「水泳」にチャレンジ!

 

 高齢社会の日本。定年退職後からスイミングスクールに通う人が少なくありません。また、子どもが独立し、時間的に余裕ができた中高年世代が水泳を習いたいとスイミングスクールを訪れるケースも増えています。健康を維持したい人をはじめ、仲間づくりにも、一生涯を楽しく過ごしたい人にもおすすめなのが水泳です。水泳の魅力は老若男女問わず、楽しむことができ、誰でもが安心して挑戦できるスポーツです。

 さぁ、大人世代のあなたも水泳にチャレンジしませんか?

 

 

 

転倒リスクなく、水中の「浮力」で全身運動もラクラク!

 水泳は水の特性を利用して、安全に楽しく行うことができるスポーツです。

 水の特性の中で注目したいのは「浮力」です。水中で「浮く力」を利用して運動していくので、からだにムリをかけずに、それでいて全身の筋肉を効率よく使えます。というのも、水中で浮力が働ければ、体重が約1/10になり、重いからだも軽く感じます。そのため、筋力が弱っている高齢者でも体重を支える足や腰の筋肉、骨、関節にあまり負担をかけることなく、全身運動ができるのは大きなメリットです。それに、陸地では転倒の危険性がありますが、水中では転ぶことはほとんどありません。加えて、無理して泳がなくても、歩くだけでも筋肉が鍛えられ、いい運動になります。例えば、大股で歩いたり、横歩きしたりするだけでも大きな効果が得られると思います。

 また、水中では水の「抵抗」を受けます。水の密度は空気の約800倍以上あるといわれています。そのため、水中にいるだけで体が引き締まってくるともいわれ、水の抵抗で筋力もつきやすくなります。中高年の太り過ぎの人も効果が期待できそうですね。

 水中にいると、からだ全体に「水圧」がかかります。この水圧が筋肉内の毛細血管を刺激して、筋肉から心臓へ血液が戻る働きをスムーズに促してくれるといわれています。そのため、血行促進につながり、足のむくみや肩こり、腰痛なども血行が促進されるため、改善されやすいのです。

 

 

 

脳を活性化させ、睡眠の改善にもつながる水泳。

認知症予防効果を期待する声も

 水中に入るだけで、脳への刺激が始まるといわれています。水の感触や流れ、水圧、浮力といったさまざまな情報が脳へ送られ、脳は多くの刺激(情報)を受けて活性化するそうです。また、浮力や水圧、抵抗がある水の中でからだを動かすことにより、全身の筋肉をバランスよく保つように脳に命令していくそうです。そのため、バランス感覚もアップします。

 中高年世代からは「水泳は脳を活性化する効果があるといわれています。認知症の予防効果もあるのではないかと期待しています」(主婦75歳)という声も聞かれました。

 実は「よく眠ることができるようになった」という声も異口同音に聞かれます。高齢者は睡眠障害になりやすいといわれ、不眠に悩まされている人も少なくありません。不眠になる原因の一つに、高齢になると体内時計(サーカディアンリズム)が狂いやすいこともあげられます。よく眠るための睡眠ホルモンと呼ばれる「メラトニン」の分泌を増やすにも、水泳が効果的といわれます。

 

 

 

いろんな世代ともふれあえるスイミングスクール。

仲間ができれば、ますます楽しくなる水泳

 水泳は全身運動で、健康維持にも効果的で、太り過ぎの人にはダイエット効果も期待できるなど、メリットはたくさんあります。そして、スイミングスクールに通えば、同世代だけでなく、さまざまな世代の人と交流ができ、仲間づくりにつながるかもしれません。

 定年退職後、孤独感があったというAさん(62歳)に話をお聞きしました。「退職してから時間を持て余していました。体力も落ちかけていた時に、家族にすすめられて1年前からスイミングスクールに通い始めました。水泳を通して、健康管理ができ、また、同世代の人、数人と知り合いました。今では、泳いだ後に一緒に食事したり、お茶を飲んだり、アフタースイミングを楽しんでいます。青春時代が戻ってきたように、ワイワイみんなでやっています」と、教えてくれました。

 

 

 

泳げない大人世代も少なくない?

最初は無理せず、水になじむこと

 泳げないから、恥ずかしくて「スイミングスクールに行きたくても行けない」という、中高年の声がありました。

 スイミングスクールに入れば、絶対に泳がなくてはいけないと決めつけないでください。泳ぐことを目的にしなくても、プールで歩くこと「水中ウォーキング」するために、スイミングスクールに行ってみてはいかがでしょうか? プールでは歩くだけでも十分に、さまざまな効果が得られるからです。

 運動時間も無理のない範囲で大丈夫です。運動する時間の目安は人によって違います。スイミングスクールのコーチなどと相談してみましょう。長くやりすぎても負担になりますので、できる範囲からはじめるのが結果、長続きする秘訣です。 

 まずは「レッツ ゴー スイミングスクール!」から、スタートしましょう。

 

 

 

【水中時の注意点】

○長時間、水中に入っているのはやめましょう。定期的に休憩を取りましょう。

○休憩時でも体の不調を感じたらプールから出ましょう。

○定期的に水分補給をしましょう。

○タオルやシャツなどで体の保湿に務めましょう。

○プールサイドなどで走るのはNGです。転倒する危険性が高まります。

 

【スイミング後の注意点】

○プールで歩いたり、泳いだりした後だけでなく、運動をした後のストレッチなどのクールダウンは大切です。クールダウンすることで筋肉疲労などが軽減されます。

○耳の中の水をとり、うがいもしましょう。

○シャワーを浴び、着替えましょう。

 

注意点を守って、スイミングや水中ウォークをエンジョイしましょう!

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